猛毒を持つヒョウモンダコが宇和島市の宇和海で見つかり、県南予地方局水産課が注意を呼びかけています。
同課によると、宇和島市吉田町白浦で2014年6月4日、真珠養殖業者が海中のかごで発見し漁協に通報しました。
県水産研究センターが確認したところ、ヒョウモンダコと判明しました。
宇和海では2007年に宇和島市坂下津で見つかったほか、2011年には西予市三瓶町の磯場で男性がかまれ
入院した事故が発生しています。
◆ヒョウモンダコとは
ヒョウモンダコの体長は約10cmです。
タコとしては小型の種類になります。
他のタコと同様に体色をすばやく変化させ、周囲の岩や海藻にカモフラージュします。
刺激を受けると青い輪や線の模様のある明るい黄色に変化し、
その模様がヒョウ柄を思わせることからヒョウモンダコと和名(学名:Hapalochlaena)がつきました。
なお、ヒョウモンダコはマダコ亜目 マダコ科 ヒョウモンダコ属に属する4種類のタコの総称です。
生息地は日本からオーストラリアにかけての西太平洋熱帯域・亜熱帯域で、浅い海の岩礁、サンゴ礁、砂礫底に生息しています。
しかし、2005年頃になってから、九州北部の福岡県・佐賀県・長崎県・大分県で多く目撃され、
国内では警戒を呼び掛けています。
◆ヒョウモンダコの毒性
ヒョウモンダコの唾液には強力な神経毒であるテトロドトキシンが含まれ、人間でも噛まれると大変危険です。
どうしてかというと、フグと同じ毒のテトロドトキシンは解毒剤がありません。
噛まれると呼吸困難に繋がる麻痺を引き起こし、酸素不足から心停止となり、死に至ることがあります。
ヒョウモンダコは身の危険を感じるとこの猛毒の唾液を吐いたり、または痛みなし(!)に噛み付いて注入します。
小さく、またカモフラージュしているため、発見し難いです。
また、知らないうちに猛毒を注入されてしまうため、大変危険な生物です。
これから、海水浴シーズンを迎えますが、見た目が可愛いきれいなタコにはご用心ください。
なお、食用には適さないようです。
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