昔から、なんとなく緑茶とコーヒーには脳卒中や心臓病の予防になると言われていましたが、JPHC研究(国立がん研究センター内の予防研究グループです)が、統計調査を行いました。
調査の結果では、緑茶とコーヒーの摂取と脳卒中の発症リスクの因果関係が明らかになりました。
今回の研究では、40~69歳の男女約9万人を対象に1990年または1993年から2011年まで追跡調査しています。
◆コーヒー
コーヒーを全く飲まない人を基準とした場合、脳血管疾患の発症率が以下の通りに低下しました。
1日3~4杯飲む人 :43%低下
◆緑茶
一方、緑茶においても以下のような効果が確認されています。緑茶の方は男女別に統計をとっています。
1日3~4杯飲む人 :29%低下
1日5杯以上飲む人 :24%低下
1日3~4杯飲む人 :26%低下
1日5杯以上飲む人 :37%低下
いずれもばらつきはありますが、全く飲まない人に比べて20%~40%も脳疾患の発症リスクが低下したことがわかります。
緑茶の男性ケースを見てみると、必ずしも飲む量が多いと効果が上がるというわけではないようですね。
では、なぜ、コーヒーと緑茶の脳梗塞の発症を抑えることができるのでしょうか。
◆コーヒー
研究チームではコーヒーには以下の効能があると推測しています。
・カフェインによる血管内皮の機能を改善する効果
◆緑茶
一方、緑茶については、以下の通りです。
・コーヒーと同じくカフェインによる血管内皮の機能を改善する効果
また、他の説としては、脳卒中の予防には水分の摂取が有効であることが分かっているため、コーヒーも緑茶も水分ですから、たくさん飲めば、結果として水分を多く取っているのためではないかとの説があります。
◆緑茶、コーヒーを良く飲む人は結果として、脳卒中の発症リスクが低下する。
いずれにしましても、飲み過ぎは身体に良くありませんので、適量を楽しむようにしましょう。
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