天気予報などで「熱帯低気圧が発生しました」、「温帯低気圧が発達しています」などと言いますが、温帯低気圧と熱帯低気圧は言葉が似ていますよね。
熱帯低気圧と温帯低気圧は漢字でいえば、一文字しか異なっていないのですが、違いはなんなのでしょうか。
◆熱帯低気圧は暖気と高温の海水から蒸発する水蒸気で発生
◆温帯低気圧は暖気と寒気がぶつかり合うことにより発生
熱帯低気圧と温帯低気圧はその発生の仕組みが違います。
熱帯低気圧は赤道付近の温かい海上で、その暖気と高温の海水から蒸発する水蒸気で発生、発達します。
一方、温帯低気圧は日本列島などの中緯度地帯で発生することが多く、暖気と寒気のぶつかり合いで発生、発達します。
熱帯低気圧は赤道近くの熱帯地方と言われる地域で発生します。
熱帯地方では、全体として気温が高いので海水が蒸発しやすい状態です。
その高い温度で蒸発した水蒸気は空気中で冷えると、水に変化して行きます。
水蒸気が水になる時に放出するエネルギーにより、渦を巻くように発達する低気圧。これが熱帯低気圧です。
赤道付近では気温の高い地域が連続しているので連なるように多くの熱帯低気圧が発生します。
赤道から緯度が少し離れた地域では、コリオリ(地球の自転による慣性力のことです)の力が作用しますので、より広い範囲からエネルギーを集まります。
勢力が強くなり、最大風速が34ノット(17.2m/s)以上のものを台風といいます。
熱帯低気圧と台風の違いは最大風速と発生場所だけで、発生の仕組みは同じなんですね。
地球中緯度では基本的に北や南の極方向へ行くほど温度が低くなります。
この温度差があるため、大気の状態は不安定になり、温かい空気と冷たい空気がぶつかり合います。
温かい空気は上方へ、冷たい空気は下方へと移動しますので、その時に解放される位置エネルギーによって発達する低気圧を温帯低気圧といいます。
暖かい空気と冷たい空気が接触すると、温度差を解消しようとして空気が混ざり合うので空気が渦を巻くように成り、この事で渦が発生し発達します。
この暖かい空気と冷たい空気がぶつかり合うところは前線といいますが、北半球では南東側に温暖前線を南西側に寒冷前線を伴っています。
また、温帯低気圧は発達しも台風とは呼びませんが、北海道では 35m/s~40m/sの風が吹いて大荒れになることもありますので、油断はできません。
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[…] ※ 熱帯低気圧と温帯低気圧の違いついて分かりやすく説明します […]
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