日本の「はしか」については、排除状態にあることを平成27年3月27日、世界保健機関西太平洋地域事務局に認定されています。
しかし、平成28年9月には関西国際空港で31人の集団発生がするなど、まだまだ、大人の発症例が見られます。
子供の病気というイメージが強い「はしか」ですが、大人も感染します。そんな、「はしか」ですが、効果的な予防方法はあるのでしょうか。
実は、「はしか」の効果的な予防方法はワクチンしかありません。
「はしか」は、マスクでは予防はできないのです。
「はしか」は、接触、飛沫、空気 (飛沫核)のいずれの感染経路でも感染します。
しかも、「はしか」ウイルスの直径は100~250nmと小さいため、マスクでの予防は難しくなります。
nm(ナノメートル)は1mの10億分の1ですので、想像もできませんが、とても小さいということは分かります。
「はしか」ワクチンですが、インフルエンザウイルスのように、毎年変異するわけではありませんので、1回受けるだけで95%以上の確率で免疫が獲得できますが、免疫を確実にするためには予防接種を2回受ける必要があります。
「はしか」の定期予防接種1歳の「1歳代(1歳の誕生日から2歳の誕生日の前日まで)」と 「小学校入学前の1年間」の2回あるのは、そのためです。
但し、例外的に平成19・20年に10~20代を中心に大きな流行があったことから、平成20年より5年間、中学1年相当、高校3年相当の年代に2回目の「はしか」ワクチン接種を受けている人もいます。
今まで、「はしか」のワクチンを受けたことが無い、または、「はしか」にかかったことが無いという方は、お医者さんにワクチン接種の相談した方がよいでしょう。
◆「はしか(麻疹)」の感染力はインフルエンザの10倍以上
「はしか」の感染力はきわめて強いです。
「はしか」の免疫がない集団に1人の発症者がいたとすると、12~14人の人が感染するとされています。
インフルエンザでは1~2人ですので、その感染力の強さが分かると思います。
◆合併症が怖い
「はしか」はさまざまな合併症がみられます。
感染例全体では30%にも達するとされます。その約半数が肺炎で、頻度は低いものの脳炎の合併例もあり、特にこの二つの合併症は最悪の場合、死に至ることがあります。
「はしか」については、特別な治療方法はなく、対処療法になります。
典型的な「はしか」の症状は、次の通りです。
約10〜12日間の潜伏期間の後、38℃程度の発熱及びかぜ症状が2〜4日続き、その後39℃以上の高熱とともに発しんが出現します。
主な症状は、発熱・発しんの他、咳、鼻水、目の充血などです。
したがって、これらの症状に対する治療をすることになります。
特別な治療方法はないため、予防が重要になります。
繰り返しになりますが、「はしか」のワクチンを受けたことが無い、または、「はしか」にかかったことが無いという方は、お医者さんにワクチン接種の相談した方がよいでしょう。
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