オリンピックとかの水泳の競技を見ていて、純粋に「バタフライって何のためにあるのだろう?」と思ったことはありませんか。
速く泳ぐなら断然、クロールが有利ですし、長くゆったり泳ぐなら平泳ぎですよね。背泳ぎもプカプカひっくり返りながら、泳ぎますので使わなくはないです。
しかし、バタフライです。ただただ疲れそうで、そんなに早く進んでいないように思います。
普段、プールとか行っても、バタフライで泳ぐ人はほとんど、いません。いたらかなり目立ちますよね。
そんなバタフライですが、泳法としてどんな意味があるのでしょうか?
バタフライは一見、疲れそうなだけで、スピードは遅いんじゃないかと感じます。
そこで、200メートルの男子の世界記録を調べてみました。
泳法 | 記録 |
クロール | 1分42秒00 |
平泳ぎ | 2分07秒01 |
背泳ぎ | 1分51秒92 |
バタフライ | 1分51秒51 |
クロールがダントツに速いのは想定通りですが、2番目に早い泳法はバタフライです。
ほぼ、背泳ぎと同じです。平泳ぎは意外と遅いんですね。数字で見ると実際の感覚とはちょっと違う感じですね。
なお、理論上、一番早く泳げる泳ぎがバタフライだと言われてます。
なんと、数年後には、クロールより早くなる可能性があるとか。これは何年も前から言われていることですが、いまだ実現はしていません。
バタフライ最速泳法の理論は次のようなものです。
クロールはの推進力は手、足だけなのですが、バタフライは体全体を推進力として使えます。
また、水の抵抗面でもクロールのように体軸が真っ直ぐの状態より、体全体をくねらせて泳ぐバタフライの方が水の抵抗を推進力に変えるからです。
大きな強いエンジンで、水の抵抗も少ないとなれば、早く泳げるというのも理解はできますが。
そのエンジンを動かすエネルギーが考慮されていない気がします・・・。
バタフライはその泳法の歴史から見ると、平泳ぎから派生した泳法です。
当初、平泳ぎの泳法規定は「うつぶせで、左右の手足の動きが対称的な泳法」と定められていました。
バタフライもこの定義に当てはまりますね。
そこで1928年のアムステルダムオリンピック開催時に、ドイツのエーリッヒ・ラーデマッハーが、現在のバタフライに似た手の掻きと平泳ぎの足の掻きを組み合わせた泳法で平泳ぎとして、競技に出場し見事、銀メダルを取りました。
その後、1936年のベルリンオリンピックで数名の選手がこの泳法により好成績を収め、以降、平泳ぎでは、ほとんどの選手がバタフライの手の掻きを用いるようになってしまいました。
速いから当たり前ですね。
そこで国際水泳連盟は、1956年のメルボルンオリンピックから、独立した種目として扱うようになったということです。
ちなみにバタフライは意外と簡単に泳げると言われています。
クロール、平泳ぎは右手・左手・右足・左足をそれぞれ違う動きをしなければなりません。
背泳ぎは姿勢を保つのが、意外と難しく、大抵は腰が沈みがちになるとのことです。
しかし、バタフライは手足を一定の動きをするだけで泳げます。
また、意外と見た目より疲れないとのことです。
◆バタフライは早い
◆バタフライは平泳ぎの発展形
◆バタフライは意外と簡単、しかも疲れない?
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