冬季うつ病の症状と対策について

冬というと、クリスマスやお正月、バレンタインデーなどのイベントが多く、スノーボードなどのウインタースポーツも盛んになります。

一方、冬が近づくと、なんとなく気分が落ち込んだり、身体がだるくなるということはありませんか。

心当たりのある方は冬季うつ病かもしれません。冬季うつ病は原因を理解して対策をとれば乗り越えることができます。

 

冬季うつ病の症状

 

冬季うつ病の症状は一般の軽いうつ病と同じです。うつ病の症状は一概にはいえませんが、以下のようなものになります。

心当たりがある人は1年間の気分の状況を振り返ってみてください。
特に明確な原因もないのに、冬に気分が落ち込んだり、身体がだるくなる場合は冬季うつ病を疑りましょう。

 

・気分が落ち込む
・今まで楽しんできたことを楽しめない
・ぐったりとして疲れやすい
・活動量の少なくなる
・眠気が強く。睡眠時間が長くなる
・過食となり、特に甘いものが欲しくなる

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一般のうつ病と決定的に異なるのは症状が出る期間です。
10月の後半から症状出始め、3月くらいになると改善します。これが冬季うつ病の症状の特徴です。

なお、冬季うつ病は正式には季節性情動障害(SAD)の一つの症状です。
米精神科医学会が定めた精神障害基準DSM-5は以下の通りです。

◆季節性情動障害の診断基準

・1年のうち特定の季節だけに発症する。それを過ぎると症状が軽くなるか、躁状態になる。

・社会的なストレスなど、季節以外の要因が関係していない。

・発症しているときは気持ちが落ち込む。体がだるく疲れやすい。

これらの症状が直近の2年間で2回起きた場合、季節性情動障害と判断する。

 

なぜ冬季うつ病になるのか

 

対策を考えるには原因を知ることが大切です。では、なぜ冬季うつ病になるのでしょうか。

原因は日照時間が短くなることと、それに伴う体内時計の乱れによるものと考えられています。

 

◆日の当たる時間が短くなるから

人間は日の光を浴びると、セロトニンという神経伝達物質が脳内で分泌されます。
このセロトニンは感情をコントロールして、精神を安定させる役割があります。

しかし、冬になって日の当たる時間が短くなってしまうと、セロトニンの分泌が少なくなってしまいます。

セロトニンが不足すると、気分が落ち込み、だるくなり冬季うつ病となるのです。

なお、日照時間が影響しますので、梅雨などで雨や曇りの日が多く、日照時間が短くなると、冬季うつ病のような症状を発症することがあります。

患者さんは冬に日照時間が短い地域が多いです。アメリカの報告では、南部のフロリダ州では冬季うつ病の発症は人口の1%に過ぎませんが、北部のアラスカ州では約10%に上るという結果が出ています。

日本でも九州や近畿などは少なく、東北や北陸などの冬に雪が深く、日照時間が短い地域の発症率が多いと見られています。

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◆体内時計の乱れ

冬季うつ病の原因はセロトニンの不足だけでなく、メラトニンの分泌異常が関係していると考えている専門家もいます。
メラトニンは体内時計をコントロールするホルモンです。

冬に日照時間が短くなると、メラトニンの分泌のタイミングが遅くなったり、過剰に分泌してしまうことがあります。
 
メラトニンの分泌が異常になると体内時計が狂ってしまうため、冬季うつ病となってしまうという考え方です。

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冬季うつ病の対策

 

冬季うつ病の原因が冬の日照時間の不足ということが分かりました。その対策は光を浴びることが中心になります。

 

◆朝の散歩

一番手軽で副作用もなく、おすすめなのは朝の散歩です。

日光を浴びながらの散歩が一番効果的です。「光」と「運動」はセロトニンの分泌を促します。
 
ランニング等のあまり激しい運動は身体への負担が大きく、ストレスが掛かるため逆効果になってしまいます。散歩くらいがちょうどよいのです。

朝日を浴びながら一時間の散歩でかなり改善されます。
朝の忙しい時間に一時間も確保できない場合は、通勤や通学の時間を利用して、少し歩くルートを増やしてみてください。

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◆LEDライトの活用

朝の散歩で改善しない場合は医師に相談することになりますが、光を浴びる「高照度光療法」という治療があります。

高照度光療法は一日一回、1万ルスク(明るいオフィスの20倍強の明るさ)の白色灯を30分浴びます。青色LEDの方はより効果が高く、750ルクスで大丈夫です。

LED電球

 

◆抗うつ剤の服用

冬季うつ病では光を浴びる治療中心となるため、一般的なうつ病のように抗うつ剤はあまり処方されません。

なぜならば、抗うつ剤は効果が出るまでの期間が長く、2、3か月かかってしまうため、効果が出る前に春になってしまうからです。

しかし、散歩や高照度光療法の効果を補うために抗うつ剤が処方されることもあります。
 
抗うつ剤には眠気や吐き気などの副作用が出ることもあるため、充分に医師と相談しまししょう。

 

まとめ

 

◆冬季うつ病の症状は一般のうつ病と同じ。但し、症状が出る期間は10月中旬~3月まで。

◆冬季うつ病の原因は日照時間不足によるセロトニン不足、メラトニンの分泌異常(体内時計の狂い)

◆冬季うつ病の治療は「朝の散歩」か「高照度光療法」

 

冒頭でも申し上げましたが、冬はクリスマス、お正月などの楽しいイベントが目白押し。ウインタースポーツも楽しむ方も多いです。
また。大掃除や仕事の追い込みなど、忙しい時期でもあります。

冬を上手に乗り切って楽しみましょう!!



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